SOLA TODAY Vol.7
昨日の夕方、物についてブログで書きました。そんな物と人の縁を実感させる記事がありました。
横浜市内の大学に通う野田さんは、昨年の暮れにスマホと学生証をJR南武線に乗っている時に寝ぼけて落としました。忘れ物センター等に問い合わせましたが、まったく見つかりません。諦めていたところ今年になってFacebookにメッセージが届き、スマホと学生証が見つかったとのこと。ところがそのメッセージは英語でした。なぜなら発信先がインドネシアだったからです。
野田さんが乗っていた列車は「205系」というもので、インドネシアの首都近郊を走る「ジャカルタ首都圏鉄道会社」に有償で譲渡されています。最後に走ったのが12月6日で、その列車に野田さんが乗車していたのです。
その日の車内では、「この電車は本日をもって南武線の営業運転から引退し、今後はジャカルタに渡り、走り続けることとなります。電車をお降りの際は、お忘れ物のございませんように、また、この電車との思い出もお持ち帰り頂けたら……」との車掌のアナウンスが終日にわたって流れていたとのこと。
このアナウンスに反するかのように、野田さんは忘れ物をしてしまいました。そしてスマホは列車と一緒にインドネシアに行ってしまったのです。記事に書かれていましたが、以前のインドネシアの列車整備はかなり適当だったそうです。
事前に整備するという発想がなく、故障して初めて修理をする。それも部品を常備していないので、部品用の解体列車から適応するものを探すという状態でした。でも日本人の指導者が教育をすることで、事前整備・点検が日常化されました。
スマホを見つけたのはオマットさんという技師で、車両のマンスリーメンテナンスで座席を外したところ、野田さんのスマホと学生証が出てきました。ずっと人知れずシートに挟まれたまま、日本からインドネシアへ旅立ってしまったようです。
オマットさんは早速その事実をツイートしました。運のいいことに日本人の「撮り鉄」さんと交流があったようで、その人を通じて学生証の学校へ連絡してオマットさんに知らせました。そして英語のメッセージがオマットさんから野田さんに届いたそうです。
野田さんは郵送してもらおうと考えましたが、どうやらインドネシアから他人のスマホを送るのは、いろいろと難しいとのこと。さらにオマットさんがどんな人なのか興味を持った野田さんは、夏休みを利用してインドネシアへ向かいました。そして今年の7月27日に無事にスマホが手元に帰ってきました。その時の感動的な写真が記事に掲載されています。
素敵な話だなぁと思って紹介させていただきました。グローバル化した世界を感じますし、人の心の温かさを知ることができました。さらにそのスマホと野田さんとの不思議な縁に、どこか感動を覚えました。失くしてから新しいスマホを使っておられるでしょうが、インドネシアまで旅をしたそのスマホは、ずっと手放せないでしょうね。そしてオマットさんと野田さんも、とても強い縁があるお二人なのでしょう。
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