民間人による史上最大の爆破
今日は何かと慌ただしい1日だった。いつものように朝食後の掃除を済ませて外出。兵庫県県会議員と神戸市市会議員の期日前投票に行って、そのまま今日の買い物。そして自宅に戻ってランチのあと、東京の出版社の方とzoomでお話。そして新作小説に続いてこのブログを書いている。まぁ忙しいのはいいこと。
神戸のソメイヨシノはほぼ終わり。場所によってはまだ満開のところもあるけれど、今週後半の雨で散ってしまうだろうなぁ。だけどこれからピークを迎える花もある。
八重桜が咲き始めた。これからしばらくは楽しめそう。でもこの花と葉を見ていると、なぜだか柏餅が食べたくなるんだよなぁ。
さて過去の戦争において、兵士ではなく民間人によって戦局が好転した事実を題材にした映画を観た。こんなことがあるのを知らなかったので、驚きつつも戦争の恐ろしさを感じさせる作品だった。
2023年 映画#57
『アンダー・ウォー 史上最大の地下爆破作戦』(原題:The War Below)という2021年のイギリス映画。あまり知らない俳優さんが出演しているし、映画の構成や脚本も微妙。だけどこの映画の事実に圧倒されて、最後まで画面から目を離せなかった。
映画の舞台は1917年のベルギーのメシヌ高地。第一次世界大戦の最前線で、ドイツ軍とイギリス・フランスの連合軍が戦闘を行っていた。だけどドイツは深い塹壕を用いて、イギリス軍の爆撃を無力化していた。ジリジリとドイツ軍に追い詰められたイギリス軍は、ある極秘の作戦を決行する。
それはドイツ軍との中間地点まで深い穴を掘り、爆薬を仕掛けるというもの。ところが粘土室のこの場所では、素人の掘削は困難だった。経験のないものが穴を掘ると時間もかかるし落盤してしまう。そこで民間人であるトンネル作業員5人が戦地に向かうことになった。
その5人のリーダーでるホーキンは、戦争が起きたときイギリス兵に志願していた。だけど掘削作業による病気を患っていて、兵士としては採用されなかった。国のために働きたい。なのに戦地へ行くことが許されない。それゆえこの計画が打診されたとき、ホーキンは仲間を説得して戦地に向かうことにする。
事実としてはそうだけれど、おそらく映画の内容はフィクションだろう。正式な兵士でないことに他の兵隊から馬鹿にされたり、軽蔑されたりしていた。極秘作戦で常に地面の下にいるので、彼らが何をしているか兵士たちは知らない。報われない役目だけれど、彼らは命をかけてその仕事を全うする。
映画としては様々な出来事が起きる。新しい作品なのでネタバレはしないけれど、結論は歴史的事実で知ることができる。彼らの仕掛けた爆弾は、核兵器以外では人類が意図して起こした爆破として、史上最大規模だったとのこと。
この爆破によって1万人のドイツ兵が命を落としている。そう思うと爆破の成功を喜べる作品ではない。だけど結果としてこの爆破の成功によって、イギリス軍は一気に勝利へと邁進することになった。この5人の活躍が世間に知られることはなかったけれど、その貢献を讃える意味で映画化されたのかもしれない。戦争に対する新しい視点を与えてもらえた良作だった。
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