現代人に欠かせない『読む力』
本が売れない、若者の活字離れが進んでいる、という言葉をよく目にする。そしてそれを証明するかのように、ユーチューバーと呼ばれる人たちが職業として認知されるようになり、TikTokもセキュリティ上の問題を指摘されつつも大勢の人に利用されている。まさに動画全盛時代だと言っていい。
だからと言って文字媒体が消滅したわけじゃない。むしろネット以前より文字媒体に触れる機会が増えている。アナログとしての文字媒体は減少していても、ネットを通じた情報の多くは文字を介している。メールにしてもTwitter等のSNSにしても、やり取りされている多くは文字を媒体としている。
それゆえ『読む力』というのは現代人にとって必須項目だと言っても過言じゃない。文章を読み解く力がないということは、書く力も成長していないということ。だから他人の文章を誤読して批判したり、誹謗中傷の文章を書いたり拡散したりしてしまう。
さらに『読む力』が育成されないと、ネットに流れてくる情報の判断力も衰えてしまう。だからガセネタや陰謀論に翻弄されてしまう。ネット社会の今だからこそ、文章を『読む力』は欠かせない能力だと思う。
もし本気で『読む力』を鍛えたいと思う人にオススメの本がある。ネット社会でどのように『読む力』を鍛えていくかがわかりやすく書かれた良書だった。
2023年 読書#37
『現代病「集中できない」を知力に変える 読む力 最新スキル大全──脳が超スピード化し、しかもクリエイティブに動き出す』佐々木俊尚 著という本。
なんて長いタイトルなんだろうwww だけど内容はわかりやすくて、ネット社会における読書のノウハウが見事に網羅されている。特にネットに溢れる情報をどのように選別して、それらを理解していくかについて詳しく書かれていて参考になった。
さらに素晴らしいのは、タスクを処理するための時間管理術。著者のやっている通りに真似るのは難しくても、効果的に使えるアプリも紹介されているので参考になると思う。
ただ一番の問題は、『読む力』の必要性を感じていない人がこの本を読もうとするかどうかということ。本当はそういう人たちに読んで欲しい著作なんだけれど、きっと難しいだろうなぁ。
ボクに関して言えば、この本に書かれているノウハウの多くはすでに実行していた。具体的な方法は違うけれど、根本にある理念は同じだった。だからこそ自分のやり方を再考するいい機会だったと思う。
ボクは毎朝4時から5時に起きて、3〜4冊の電子書籍を読んでいる。少しずつだけれど、どの本も必ず目を通すようにしている。昼間はブログや小説を書くというアウトプットの合間に、情報収集の時間を設けている。それも見出しをチェックする時間と、読み込む時間を分けている。
さらに就寝前の2時間は紙の本を読む時間にあてている。これだけのことを毎日こなそうと思えば、適切な時間管理が欠かせない。でもこの本を読んで、これまでの自分のノウハウがいい方向だったことがわかってよかった。
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