今日の言葉 2月6日
『自己とは何か?』
私が「自己」によって何を意味しているかお分かりでしょうか? 外部に向かって行為の中に投影されるか、美徳として内面に投影されるかを問わず、様々な種類の観念、記憶、結論、経験、名づけ得る、あるいは名づけ得ない意図、こうあろう、こうあるまいという意識的努力、無意識の、民族の、集団の、個人の、一族の積年の記憶、並びにそれらの全て、そしてそういった全てを求めての奮闘努力。こういったすべてのことを指して、私は自己と言っています。
そして実際にそれに面と向き合うと、それが邪悪なものであることが分かります。私は故意に「邪悪」という言葉を用いています。なぜなら、自己は分裂的、自己閉鎖的であり、いかに高尚であろうとも、その働きは分離し、孤立しているからです。私たちには、こういったこと全てが分かっています。また自己が存在しない瞬間や、努力する精神、頑張る精神が存在しない瞬間が途方もないものであるということ、そして愛がある時にそのような瞬間が起こることも分かっているのです。
〜クリシュナムルティ著『四季の瞑想—クリシュナムルティの一日一話』より〜